足跡はかき消して

この作品や『ルーム』(2015年)などを観て思うのですが
子ども(若者)の環境の変化に対する柔軟性の高いこと
そして大人の柔軟性の無いこと

今よく話題に上ります
環境問題だとか多様性だとか
“次世代に”ということを考えるなら
早々に大人が退場すれば済むことではないか
現実社会での
「子ども達のために」とかいう件を
よくよく見聞きしてみると
「単なる大人の都合ね」
ってことも多くあり
“SDGs”とやら言いながら
「何を達成する気??」の
ちゃんちゃらおかしい話を堂々と語っていたり
しなやかさの無い大人が
大人の都合でやろうとするから
事態がややこしくなるのよ
と思ってしまいます。

話を戻して
作品としては
悪意を持つ人が登場しない
ある意味安心して観られる作品ですが
そのことがかえって
主人公(大人)の置かれている状況の
切なさを引き立てているようで
辛さを感じたりします
最後の主人公の判断こそ
正しい大人の行動のようにも思います。。

『足跡はかき消して』(108分/アメリカ/2018年)
監督:デブラ・グラニック
出演:ベン・フォスター、トーマシン・マッケンジー 他

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