太陽の帝国

名匠スティーブン・スピルバーグ監督による
J・G・バラードの自伝的小説の映画化
スピルバーグとしては
“SF映画の監督”という肩書から脱却したく
一大叙事詩的な作品を撮りたかったのかな
にしてはファンタジックかな
という感想の作品です

店主がこの作品で印象に残っているのが
主人公が上海あたりから
長崎に落とされた原爆の光を見るシーン
(原作にもあります)
海を挟んで遮るものがなく
すさまじい閃光だったとしても
さすがにあの光は見えないだろう
その時の心象を事後に知った事柄とあわせて
印象深くなるように描写したもの
ということらしいです

愛媛県側からから瀬戸内海を眺めていると
たまに想像してしまいます
あの時この場所から広島の光を見たのだろうか
そして特にこの時期は
店主は当然戦争体験者ではないのですが
何かの匂いを感じてしまい
心がざわつきます
あの戦争を実体験した人が少なくなっていく中
“身体的なもの”として何を残していき
あのようなことを繰り返さないようにするには
どうすればいいのか
などと考えてしまう
そんな夏の日。。

『太陽の帝国』(151分/アメリカ/1987年)
監督:スティーブン・スピルバーグ
出演:クリスチャン・ベール、ジョン・マルコビッチ 他