ムーンライト

前回ぼやきの『新聞記者』と同じような話です。

第89回米アカデミー賞最優秀作品賞受賞作品。

偉そうなこと言わせていただくと
役者さん各々の演技は素晴らしく
落ち着いた演出で紡がれる物語は心に響き
映し出される色彩には鳥肌が立ちます。
受賞するに相応しい作品です、が
第89回アカデミー賞には他にも優れた作品が多くノミネートされていました。

それでも『ムーンライト』が賞を取った理由は
アメリカという国の政権移行期に
キャスト全員が黒人
LGBTQがテーマとなっている、等
社会変革に伴う変化が求められているハリウッドには大事な作品で
観た人の多くもそのように感じた
から。
もっと穿った見方をすると
そういう世間的評価の作品に賞を与えておけばこちらの評価も上がるんじゃね
と考えた、映画に関わる偉い人たちがいた
から。
などと、思ってしまいます。
発表時に誤って『ラ・ラ・ランド』が呼ばれるという、おかしなこともありましたから。

ただ個人的には賞は『ラ・ラ・ランド』が取っておかないといけないと思うのです。
だからといって『ムーンライト』という作品の素晴らしさとその価値が失われることはないのですから。
このあたりは次回ぼやきで。。


『ムーンライト』(111分/アメリカ/2016年)
監督:バリー・ジェンキンス
出演:トレヴァンテ・ローズ、アンドレ・ホランド 他

(C)2016 A24 Distribution, LLC