ブラック・レイン

大阪の学校に通う少年だった店主
SNSなどは無く
携帯電話もまだ一般的ではなかった時代
「今日はここでロケするらしい」という
どこからともなく流れてくる信憑性のない噂話を頼りに
ハリウッドから来ている撮影隊を探しました
結局
撮影現場に出逢うことはなく
公開時には友人たちと何度か劇場に行き
よく知っている近い場所で撮影していたことに驚き
映っていると主張する友人の兄貴の友人の姿を探し
松田優作の遺作でもあり
本当は個人的に尽きないそんな話をしたい
『ブラック・レイン』

この作品で語られる“ブラック・レイン”は
原子爆弾投下後の黒い雨ではなく
それこそ雨のように焼夷弾を降らせた後の黒い雨
なのですが
アメリカの価値観を持つものと
日本の価値観を持つものが
“ブラック・レイン”を要因として
生み出された怪物に対して共闘する
そんな作品

最近
『バービー』という作品と
『オッペンハイマー』という作品によって
怪物の存在が明らかになりましたが
(正確には両作品が明らかにしたわけでもない)
その怪物に対して
“正しくたたかう”にはどうすればよいのか
『ブラック・レイン』という
映像感覚に優れてはいるものの
極めてシンプルなアクション映画に
その答えがあるようにも思えるのです。。


『ブラック・レイン』(125分/アメリカ/1989年)
監督:リドリー・スコット
出演:マイケル・ダグラス、高倉健 他

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